千葉健生病院健康友の会「九条の会」で、戦後80年、心新たに戦争・平和・憲法...を考え、決して「戦争をする国にはならない、させない」との思いを込め「記念誌」の発行を企画。8月末が原稿締め切りでした。ハトちゃんも遅ればせながら、以下の文章を投稿。
戦後八十年に寄せて
1945(昭和20)年、日本が広島・長崎に人類初の原子爆弾を投下され、8月15日に太平洋戦争の終結宣言。敗戦後の日本人は悲惨な状況から必死に頑張って復興を遂げました。
私は戦後生まれで戦争体験がなく、田舎で生まれたので、直接の影響は殆どなかったものの両親の兄弟が戦死し、農家を存続するために逆縁という制度で再婚し、家を継ぐといった家が結構ありました。父は戦争終結を知らずにソ連に抑留され、1年以上経った時点で運よく帰国できたそうです。消息がわからなかったので、帰国時には弟が家を継いでいて父の母は心労で亡くなり、居場所がないので、結局、裸一貫で東京に出て働きはじめたとのことです。酒を飲むと、つらい戦争の話をしてくました。
父は20年前に他界し、母が101歳で存命していますが、戦争がなければもっと有意義で楽しい人生を送れたと思います。
小さい時には貧乏な生活でさつまいもの蔓を煮て食べたりしましたが、両親の温かい愛情で何不自由なく育てられ、大学にも行かせてもらいました。大学の社会学部で『資本論』を読んで資本主義社会の労働搾取、利益主義の矛盾を感じ、また社会的弱者になってしまう老人や身障者問題に関わり「机上の空論」で終わるのが嫌で、ボランティア活動に熱中し民主的な活動にも参加。また社会人になって、大学の広報課で雑誌、教科書の編集の手伝いをしていく中で、「本当に平和で平等な社会を実現したい」という気持ちになりました。
健康友の会では、日々の活動に加え、原水禁世界大会にも派遣していただき、被爆地の戦跡めぐり、実相体験談を聞いたり学習したり、戦争と核の恐ろしさを痛感。そのためには憲法9条を守って戦争ができない国であるべきです。
今、世界のどこかで戦争が起こっています。「日本は日米安保条約があるから安全だ」という人がいますが、果たしてそうでしょうか?私は逆だと思います。なぜなら、軍事費や兵器の大幅増が進んで、物価高などで国民の命と暮らし、平和が脅かされています。アメリカの言いなりになって戦争が起これば一緒に攻撃をしたり受けたり?トランプ大統領が何をするかわからない不安感は募るばかり。
さらに、私が心配しているのが参院選で伸長した参政党の「日本人ファースト」の外国人政策(規制)。円安で外国人旅行者が過去最高を記録し、国内の外国人労働者も増加傾向にあります。国民が物価高で暮らしが大変な状況に「外国人のせい」とあおり飛躍した論理を展開して外国人を差別し排外主義を助長、男女ジェンダー平等を否定し、差別と分断を煽っていることに日本の進路に不安を覚えます。基本的人権、平和を掲げる日本で人種差別言動は容認できません。人権侵害は、いかなる理由があろうと正当化できません。本来、人は偏見をなくし、共同して平等な社会をめざすべきです。
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