12月4日(木)は、8月下旬に印象派の「オルセー美術館展」を六本木の新美術館で鑑賞した親友のYさんと、上野の美術館・博物館めぐりへ。
10時にJR「上野駅」公園口で待ち合わせ。時間前に会って、お互いに元気な姿で久しぶりの再会を喜び合いました。
早速、公園内の大噴水広場を抜けて、
東京国立博物館 http://www.tnm.jp/
開館時間は過ぎていましたが、平日だというのに5列に並んで
長蛇の列。「国宝展」の人気ぶりがわかります。11月28日に入場者数が30万人を超えました。「日本国宝展」は好評につき、11月28日(金)~12月7日(日)の間、20時まで時間延長。
列の後ろに並んで、入館を待ちます。それでも早く並んだので15分待ちで入館できました。
ハトちゃんが障がい者手帳を持っていたので、入場券は買わずに...。Yさんに「障がい者らしく?」と冷やかされながら入館。
館内は混んでいましたが、係員の案内もあって、割とゆっくり鑑賞できました。
会場は2ヵ所に分かれていて、第1章 仏を信じる①飛鳥・奈良時代②平安時代 第2章 神を信じる 第3章 文学、記録にみる信仰 第4章 多様化する信仰と美①鎌倉-江戸時代 ②キリスト教の信仰、琉球の信仰 ③禅と茶の湯 第5章 仏のすがた の構成
日本には、美術的、歴史的に貴重な意義を有する文化財が数多くあり、中でも世界文化の見地から、高い価値をもつものを、類い稀な国の宝として、「国宝」に指定しています。
今回は国宝の中で、人々の篤い信仰心が結実した文化的遺産を集め、日本文化形成の精神を見つめ直すことを試みた壮大な展覧会になっていて、祈りをテーマに、仏や神と、人の心をつなぐ役割を担ってきた絵画・彫刻・工芸・典籍・考古資料などを展示。
全作品とも「すごい」という印象。教科書で見たことのある作品も...。
まず、第1章の中央にあった、玉虫厨子。現存最古の厨子は、意外と大きくて黒光りする厨子に、細緻な金具の装飾や形状に、眼を奪われました。
初めて、国宝の5体の大きさや形状の特徴ある土偶(逆三角形の仮面を付けたものなど)は、縄文時代に女神などを信じている縄文人の信仰の具体的塑形が。
絵巻物や書物のひらがなや漢字で書かれた字の洗練さと、長大な巻物の現物と、展覧会用に写真を撮って拡大して、観やすいようにされていて、後ろからでも内容、作品を理解できます。
元興寺極楽坊五重小塔(奈良時代・8世紀)高さ5m50cmで、唯一の建造物で精緻な工法と、塔のバランスが絶妙でカッコいい。
支倉常長像の絵は、「ユネスコ記憶遺産」に認定されています。志野茶碗など技術の粋を集めた作品や、逆に鏡、絵箱などに金粉がふんだんに使われて豪華な作品もあります。
本展覧会には、正倉院宝物 も特別出品されていました。
長い歴史の中で大切に継承され、価値ある国の宝として大切に保存されている品々を一同に観ることができて、日本文化の粋の結集を感じました。
Y さんは、国宝展、どれも素晴らしかったですが、特に鎌倉時代の快慶の彫刻に感動したそうです。 西洋のものばかりでなく、日本にもこんなにすごい彫刻があるってことを、もっと広くみんなに知ってほしいと思ったそうです。
常設展は、以前観たことと、時間の関係から省略。
公園内で、アナウンスが聞こえ、テント内で佐賀県や九州の食料品を販 売していたので、ちょっと覗いてみると、日本のブランド米で3年連続1位に輝いた「佐賀県産 さがびより」を販売していたので、二人とも試しに米を購入。
時間の関係で、もう1館。国立西洋美術館 http://www.nmwa.go.jp/jp/index.htmlの特別展「フェルディナント・ホドラー展」 http://hodler.jp/のみ鑑賞。
フェルナンド・ホドラー〔1853~1918〕スイスを代表する画家―パラレリズム(平 行主義)と呼ばれる、眼に映る世界よりも、内面の構造や原理に着目して描いた作品・個展を鑑賞。
構成は、パート1 光のほうへ―初期の風景画、パート2 暗鬱な世紀末?象徴主義者の自覚、パート3 リズムの絵画へ―壁画装飾プロジェクト、パート4 変幻するアルプス―風景の抽象化、パート5 リズムの空間化―壁画装飾プロジェクト、パート6 無限へのまなざし―終わらないリズムの夢、パート7 終わりのとき―晩年の作品群 となっています。
スイスの異彩画家の作品、デッサン画も合わせて出展されていました。
初めて観ましたが良かったです。
最後に、JR上野駅構内の「洋食や 三代目 たいめいけん」で、老舗洋食屋さんのカレーと飲物のランチセットを食べながら、本日の成果と、四方山話に花が咲きました。
次回の美術館・博物館めぐりと、小生宅訪問を約束して、帰路に着きました(12:45)。
帰りの電車は、山手線で秋葉原まで一緒でしたが、話し込んでしまい、持参した「安納芋」をあやうく渡し損ねるところでした。
久しぶりに、特に歴史・時空を超えたすばらしい美術品を観て、感動した半日になりました。
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