コースは;古河駅観光案内所 旧日光街道古河公方公園(古河総合公園・桃まつり会場)古河歴史博物館鷹見泉石記念館・奥原晴湖画室古河文学館お休み処「坂長」篆刻美術館永井路子旧宅正定寺地域交流センター(はなももプラザ)古河鍛冶町「みらい館」観光案内所 古河駅
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「古河」は、古くは「許我」と表記され、『万葉集』に当時の情景が2首詠まれている。すでに奈良時代から渡良瀬川の渡し場として賑わっており、平安時代にも交通の要所になり、また製鉄や窯業の生産拠点であったことがうかがえる。
室町時代には古河公方の本拠地として、江戸時代には古河藩の城下町、日光街道の宿場町・古河宿として盛えた。古河藩は下総国であったため、現在でも旧常陸国、水戸街道が中心となって形成している茨城県の中では最も西部に位置し歴史的・文化的に特異な部分が多い。
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ハトちゃんは、3月22日(火)、幕張本郷駅から中央・総武線→山手・京浜東北線(上野)→宇都宮線を乗り継いで、古河駅へ。普通電車で約2時間。天候は晴れで、4月上旬の暖かい陽気。
今回は、桃を観るのが第一の目的。「古河」駅ハイは3年前に続き2回目。ほぼ前回のコースでしたが少しショートカットされて約7km。前日、急に右膝が痛み出し、自転車でまわることにしました。
構内の観光案内所で手続きをして、古河の観光パンフや桃の造花を一輪受け取りスタート(9:20)。西口駅前広場にまちなか再生市民ひろば(建物)があり、「こがっこ」と呼ばれる自転車を無料で借りました。
西口から駅前通りを直進。突き当たって左側の道を回りこむと、道が幅広で車の往来がそこそこの旧日光街道へ。
「日光街道古河宿」「桃まつり」の幟が連なる町並みを、ひたすら南下します。ところどころに、古い商家や常夜燈がところどころに建っています。
旧日光街道は、稲荷神社の先で左になっていますが、そのまま直進し公方通りを進みます。
国道354号線(鴻巣の交差点)にぶつかると、いきなり大型ダンプなどが目立ち、交通量が増しま す。信号を横断して100mぐらいで「古河総合公園」の標識があり、右折して公園前の道路に。
道の両脇に、赤やピンクの桃の木が華麗に咲いています。中央にメリナ・メルクーリ国際賞受賞の碑が建っています。花見に来た車がほとんどで駐車場へ誘導する交通整理員が誘導しています。駐車料金は市営のため無料。
そのまま、古河総合公園〔最近では古河公方公園と呼ばれていて、25haにもおよぶ広大な総合公 園で四季折々に美しい花々が咲 く〕の出入口へ。手前の右手にもピンクの桃林が観 えます。花桃の里恒例の桃まつりが開催されていて、暖かさで桜も蕾が赤く膨らんでいました。東京は昨日桜開花宣言。
自転車を止めて園内を観賞。一面に約2000本植えられたはなもも(矢口、源平、菊桃など)が満開で、「桃源郷」という 言葉がピッタリ。桜はソメイヨシノで木も大きい。
いくつかある沼・池の周りは散策にはもってこい。また、旧中山家住宅や旧 飛田家住宅の文化財も園内に現存していた形で残っています。
ゆっくり、観賞・撮影しながら進むと、園内には出店も多数あり、イベント会場からは音楽が聞こえて来て、行き交う観光客で大変な賑わいを見せていました。チェックポイントの確認票をもらって記入。
一段高い「富士見塚」を登って、上から園内を一望。全体が見えましたが、歩いて近くで花を観た方がはるかに良かったです。
園内は自転車で通れないので、鴻巣の交差点まで戻って左折し、国道354号線の二つ目の信号を右側に渡ってコースと合流。案内の矢印があって、安心しました。
道なりに進み、歩道橋を渡り、さらに直進(約1.5km)すると、石畳と緑に覆われた風景が現われ、何やら京都の嵯峨野に似ている空間に入り込みます。
最初に、長谷観音〔古河城の鬼門、北東(艮=うしとら:丑と寅の間)の方位を守る仏で、歴代古河城 主が祈願を込めたところで、丈6尺8寸1分の十一面観世音の木像が本堂内にあり、鎌倉、大和の長谷寺とともに日本三大長谷のひとつ〕へ。
次に、石畳を歩いて行くと、左手に古河歴史博物館〔1990(平成2)年開館。古河藩家老 鷹見泉石が収集・記録・ 研究した蘭学資料、 また原始古代から近代までの古河の歴史、幕末から明治期にかけての古河の文人たちを紹介〕へ。残念ながら、しゅくじつの翌日で休館。外観のみ。手前に噴水がある、憩いの広場も休むのに雰囲気があって落ち着きます。 鷹見泉石記念館・奥原晴湖画室は出入口を入ると藁葺きの家が3棟。
さらに進んで、左手に曲がると古河文学館〔1998(平成10)年開館。木組み形式が特徴的な大正ロ マンの香りが漂う 洋館で、永井路子をはじめ古河市ゆかりの作家たちの肉筆原稿、絵本や絵画などを展示〕へ。前回、間違って2階のレストランに入ったところです。
その後、古河一小学校脇を通って、直進。すぐ近くの右手に入ったところのお休み処「坂長」 〔旧商家と白い蔵の横がレス トラン喫茶〕や甘露煮店やだんご屋が並ぶ肴通りへ。角には御馳走番所跡もあり、通りの名前由来の案内板。
いったん、肴町通りを戻って、右の細い道へ入り、江戸町通りへと。通りに出て左折して、100mほ どで篆刻美術館 〔大正9年に建造された石蔵を改修し、1991(平成3)年、日本で初の篆刻専門の美術館として開館〕。500年前から中国で印章から発展した篆刻の作品が多数並べられていて、古河出身の生井子華の遺作の常設展示もある〕へ。
字を読んだり、自分で篆書を書くのは極めて難しいんですが、字体に味わいがあります。
一つ隣りには古河街角美術館(入館無料)〔市民創作活動の発表の場として、1995(平成7)年開館〕もありました。
美術館を出て、間もなく左手に小説家、永井路子旧宅〔2003(平成15)年 、古河文学 館の別館として店蔵と住居の一部を開館。東日本大震災後、修復し昨年8月に再オープン〕へ。
そこからは正定寺(古河七福神の弁天様:土 井家墓所がある)に寄って参拝。
右折すると、途中に、外壁に泥棒避けの鉄柵が施してある 立派な私邸を拝見。
すぐ先を左折し、地域交流センター(はなももプラザ)へ。施設内には1835年に 造られた二丁目の旧古河屋台があでやかな姿に復元され展示されていました。
野木古河線に出ると、朝歩いた旧日光街道。幟が並び、 古河鍛冶町「みらい蔵」前を通って、間も なく古河駅西口広場へ。レンタル自転車を返して、ゴー ルの観光案内所へ(11:00)。
関東地方の中央に位置し、室町時代依頼の城下町として栄えた「古河」の町並み、歴史や文学の一端に触れ、桃が一面に咲き誇る総合公園。初春を感じた半日でした。
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