さて3月7日(土)は、「生きた水の里 久留里新酒まつりハイキング(7km)」。
寒いのと雨の心配がありましたが、朝起きてみると、外はそれほど寒くないのと、雨も降っていませんでした。2012年5月12日、2013年10月27日と、久留里で開催された駅ハイに都合がつかず行けなかったこともあって、今回は何としても行きたいと思っていたので、意を 決して自宅を出ました。
千葉(7:27発)の内房線に乗り、木更津でカラフルな2両編成のワンマン電車久留里線に乗って、車窓から田園風景の中を走って、終点の久留里駅(9:06着)へ。
============================================
〔コース〕
スタート 久留里駅→水汲み広場→正源寺→高澤の井戸→真勝寺→久留里城址資料館→久留里城→森林体験センター→円如寺→円覚寺→新町の井戸→浮戸神社→ゴール 久留里軒先にぎわい市(新酒まつり会場)→久留里駅
駅に着くと、駅ハイの横断幕を持った武者姿の3人や駅長以下駅員さんが総出の歓迎。曇り空なが ら薄日が差していて、雨は降っていません。これなら十分に歩けます。60~70人が降りて、早速スタート受付へ。マップとバッチ、観光パンフはわかるものの、なぜか空のペットボトル1本プレゼント。係員に聞くと、『町の名水があるので、容器に入れてぜひ飲んでください』 とのこと。
トイレに行って、ペットボトルをリュックにしまい、後方からスタート。
帰りの上り電車の時刻を、駅員さんに聞くと、掲示板を見て『11:05のあと12:51です』という答えが返って来ました。後者で帰る予定にして、時速4kmちょっとのペースでゆっくり写真を撮りながら、ポイントを観賞・見学。
駅前の駐車場の先、広場に、前のウォーカーが先ほどのペットボトルで水を汲んでいました。水汲み広場〔自由に飲むことができる〕。小生は本日、着替えと雨具を用意、また水も持って来ていたのと、荷物になるので光景を覗くだけ。帰りに、お土産用に持って行こうと...。
案内の矢印と、君津市観光協会の緑のジャンパーの方々が、ポイントや間違えやすい箇所に立っていてくれて、助かります。
最初のポイント、正源寺〔浄土宗;久留里で一番古い古刹で、里見義尭氏の母 の菩提寺。将軍家光の頃、幕府直轄のご朱印寺となったため、山門に葵御紋が残っている〕へ。
紅梅、白梅が咲いていて、山門の両脇には、なぜか象の石像が一対ありました。
寺を参詣後、国道410号線(久留里街道)に出ます。右手の家屋 の門の横に、高澤の井戸〔一般に開放されていて、1931(昭和6)年にこの地の伝統技法「上総掘り」によって掘られた。深さ480mから水が湧き出る有名な井戸〕があります。
久留里街道を車に注意しながら進んで、左の道へ。長い上りの参道の先、真勝寺〔曹洞宗;1540〔天文9)年の開山。境内に久留里最後の 城主、黒田直養や杉木良蔵の墓や、県内最古の水道の水源地あり〕へ。門があり、左手にカエルの大きな石像。また、「願いかない観音 」像があったので、健康を祈願しました。
境内に、「杉木良太郎の墓」の案内があり、一瞬、俳優の杉良太郎か?とも、勘違い。まだ死んでいません。また、「お菓子を自由に持って行ってください」という表示があり、おばさんが来て『もっと持って行って』 と。 ご好意に甘えて、だいぶいただきました。
街道に戻って、城に向かうと、交通案内の方が立っていて左折して横道へ。「久留里城」の標識あ り。その手前にも、水汲み場「銘水」の表示がありました。
自治会館横を左折すると、上り坂へと。
前にトンネルが見えて来て、トンネル内は路面が濡れているところもあって、ヒンヤリ。
トンネルを抜けて、右折すると、約10分ほど登りの舗装道が続き、前の年配のウォーカーをだいぶ抜きました。スピードを上げてはいませんが、まだまだ若いので力があるのでしょう!
途中に「雨城」の看板。築城後、3日に一度は雨が降ったことから雨城といわれ、久留里城の別名だそうです。濠の跡も...。
久留里城址資料館で、 案内者と立ち話。資料館前に、新井白石〔国学者;徳川6,7代将軍の政治顧問役として仕えた〕の銅像が立っていました。久留里小学校前に、3年間住んでいた白石の居宅跡があります。
その先、木の手摺づたいに100mほど、ゆるやかな坂道を上って行くと、久留里城〔平安時代末期に平将門の子孫が築城した ものといわれる。甲斐の武田氏から分かれた真理谷氏(上総武田氏)の城。のちに城主が変遷。1872(明治5)年、 廃城令により廃城。現在の天守閣は、1978(昭和53)年に再建された〕
ここは、標高180mの城山の山頂に築かれていて、町の標高が約100m地点なので、80mほど上って来たことになります。車でも上がれる舗装道で歩きやすいのですが、一辺倒の上りで傾斜もありました。眺望は天候のこともあり、良くはありません。
下りは、ブレーキをつけながらでないと、転んでしまいそうです。
休憩を兼ねて、久留里城址資料館〔二の丸跡にある資 料館で、城に冠する資料や君津市における歴史関係資料を展示〕へ。
入館無料なので、団体のウォーカーが先に入館していて、説明を聞いていました。記念スタンプを押して係員に挨拶して退館。
トンネル手前の道まで下って右折。城の駐車場と、農家レストラン「ぽ~たる亭」 の前を通って、左手にロウバイ(ほとんど散ってしまった)と桜(まだ早いのか花は二分咲き)が続く道へ。その道を進むと、曲がり角に君津市森林体験交流センターがあり、突き当たる道路まで。
突き当たりの道(県道32 号線)を左折して、ひたすら直進。周囲の雑木林には、野生の水仙が咲いています。右手の山肌は、 白っぽかったり、緑だったりのまだら模様。
城から2.2kmほどで、円如寺〔真言宗;開創は1395(應永2)年と伝わり、里見義頼より、ご朱印・高札を与えられ、江戸時代には城主黒 田公の祈願寺〕へ。
境内には、仁王門、鐘楼、地蔵堂があって、奥に本堂、六地蔵もあって、帰りの道の左手には観音菩薩像も。
本堂。弘法大師1150年御遠忌の記念事業として1987(昭和62)年に再建。上総の七福神・寿老神を祀っています。
薬師堂薬師堂。薬師如来、日光・月光菩薩、十二神将、厄除け弘法大師をお祀りしています。薬師 如来の尊像は「髪薬師」の名号を持つ秘仏であり、御開帳は寅年に行っています。
遍路道やすらぎ遍路道。四国八十八カ所の写しです。本堂裏山を廻るコースになっており、弘法大師御影の石碑が並んでいます。
また、白いブツダの像が鎮座しています。
続いて、傍にある円覚寺〔曹洞宗;1604(慶長9)年、城主土屋 忠直は建立した土屋家の菩提寺〕へ。寺の本堂は扉が閉まっていて寂れた 感じ。
参道に「県内最大の五輪塔」という表示があったので、ちょっと離れている土屋家五輪塔へ。ハトちゃんは、もっと大きな五輪塔を 期待していたのに、他県と比べ大したことはないと。ちょうど、一緒に歩いていた男性ウォーカーも同じ意見でした。
コース上に菜の花が咲いていましたが、ほんの少し。市営駐車場を過ぎて、町の中心に入って来ました。道の脇に新町の井戸〔余水用井戸と呼ばれ、久留里街道沿いの堀抜井戸から地下の水道管を通って引水された比較的新しい井戸〕がありました。
前のウォーカーと一緒に、その先の幼稚園の角を右折しましたが、時計を見ると、11時15分前。
最後のポイント、浮戸神社とにぎわい市〔新酒まつり 30 0円で試飲できる。小生はほとんど飲まないので興味なし〕に寄れましたが、電車の時刻が2時間も遅れるよりは、ショートカット して帰った方が賢明かも?と思い、引き返して久留里交差点から駅へと向かいました。
5分ほどで、久留里駅へ。受付は、到着電車がもう無くて、係員が片付けはじめていました。切符を買って、念のために駅員さんに聞いてみると、本日は臨時で11時55分発もあるとのこと。マップの裏に記載されてありました。スタート時の駅員さんが勘違いしたようです。マップを見れば、11時51分がちょうど良かったのにと...。
次の電車まで1時間近くあったので、戻って、ゆっくり帰ることも選択肢だったのですが、雲行きが怪しいのと、駅まで来てしまったので面倒くさくなり、お土産用の水を水汲み広場まで走って入れて来て、あわててホームへと。
始発だったので、先ほど電車時刻を教えてくれた親切な駅員さんが待っていてくれて、乗り場を教えてもらって乗車すると、帰りの上りは、1車両に10人ほど。2分後に発車(11:01発)。
最後は、バタバタしましたが、予定より2時間近く早く帰宅しました。駅に着くと、雨が降って来たので、『まあ、これで良かったかな~』 と。
それにしても、千葉県で唯一「平成の名水百選」(環境省)にも選ばれた名水の里、久留里。町の至る所に自噴井戸が点在し、自由に水が飲めるのは、うらやましい地だと思いました。久留里城までのきつい登りと、家に帰ってから「おいしい水」を飲めたハイキングでした。
コメントする