局地的大雨が心配された、7月13日(火)「ゆうほ(友歩・遊歩)21」のメンバー12名と顧問の神田靖男先生 http://www.afhshop.com/cp/saisai/0810/index.html とともに、月例会の第2火曜に、都内2回目のウォーキングに出かけました。
船橋西武前に9時30分に集合した一行は、JR総武線に乗って、「水道橋」駅に下車。先月も小雨模様のウォーキングでしたが、「今回は、天気が持つかなぁ」と。気が気ではありません。そのためかどうかはわかりませんが、参加者は多少減り気味。
駅を降りて、間もなく、「神田上水」の立て看板前で、先生から、水道橋の由来や、神田上水の成り立ちを聞き、本日の水道の歴史や、コースの見どころを教えてもらいました。
「本日も、歴女の気分で、レッツ・ゴー」...。
まず、寄ったのは「東京都水道歴史館」 http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/water/pp/rekisi/ 。遠足で来ていた小学生にまじって、館内を見学。入館料はちなみに無料です。館内には、江戸、東京の生活に欠かせない水道の歴史のパネル、模型、また、貴重な資料が展示・紹介されていて、近代水道に至る水道の歴史を学べます。
次に、ほんのちょっと歩くと、「文京ふるさと歴史館」 http://www.city.bunkyo.lg.jp/rekishikan/ に到着。ここには、文京区という地名の由来にもあたる、明治時代に有名な文人達が多数住んでいたことを物語る足跡と、江戸時代の武士、町人などの暮らしの様子をミニチュア等を使って紹介されています。
ひととおり、参観して、館を出ると、小雨が落ちてきて、心配された雨模様。昼食には、早い時間でしたが、近くの公園で、雨を避けて、昼食休憩。湧きあい合いと談笑しながら腹ごしらえと相成りました。
30分ほど休んで、出発。本郷界隈の曲がりくねった細い道を進んで、「樋口一葉旧居跡」へ。(ここは、先生の話では、樋口一葉が女性初の5千円札の肖像に選ばれたこともあって、観光客が押し寄せたため)今回も、離れた通りから眺めるにとどめました。
その先を右折して、「鳳明館」(登録有形文化財になっている)へ。ここは、明治30年代に建てられた下宿屋で、戦後、模様替えされ旅館として残った建物で、今も営業を続けているとのこと。
本館、別館とも、風格のある建物で、一見の価値があります。
その後、古びた竹林に囲まれた家の門の前へ。自然主義文学の巨匠「徳田秋声旧居」とのこと。現在は誰も住んでおらず、金属製の案内板が立っているのみ。
びっくりしたのは、この「案内板」が、今年の3月製なのに、曲がったいたので、よく見ると、竹の根が道路下から生えてきてコンクリを押しやっているんです。「すごい生命力に、ただビックリ」。
広い白山通りに出て、「東大赤門」前を通りの反対側から観ました。朱塗りの門は大名家に嫁入りした将軍家の子女に許された門の色塗りだそうで、現在は、日本で一番優秀な生徒が目指す「東京大学」の学生が、合格して入学したときなど、記念写真のスポットになっています。国の重要文化財でもあります。
少し歩いて、本郷二丁目に所在する洋品店「かねやす」のある春日通りとの交差点角へ。そこで、江戸時代、歯磨き粉を買いに来た人たちが、現在で言う「キャッチコピー」として、「本郷の かねやすまでが 江戸の内」という川柳が詠まれた「江戸の範囲」を確認しました。
そして、「麟祥院」に行くと、今までの汗が引くほどの、涼しさが待っていました。寺院は、閑静な感じで、江戸幕府3代将軍徳川家光の乳母である、春日の局の墓が奥まったところにありました。
墓の上部は、地面から高さ3mほどで、施錠されており、上部には四方に穴が開いていて、黄泉から天下のご政道を案じていたという意味だそうです。
最後に、NHK大河ドラマの「竜馬伝」でも登場する、有名な「三菱」創業者の岩崎彌太郎をはじめとする、三菱グループの貴重な歴史を展示している「三菱史料館」 http://www.meri.or.jp/ に入館。一大企業グループとして、わが国の経済発展にも寄与してきた礎を観て、彌太郎が仮に生きていれば、わが国の今の経済不況をどう考えて打開していくか、聞きたいと切に思った次第です。
ここで、二手に別れて、解散になったのですが、小生は、ついでに、行ったことの無い重要文化財の「旧岩崎邸庭園」 http://burari2161.fc2web.com/kyuuiwasakiteiteien.htm (設計はジョサイア・コンドル)組に入り、やはり、平日というのに、岩崎彌太郎人気と思われる、かなりの来館者が。広大な庭に面して、明治期の上層階級の邸宅を代表する、木造2階建・地下室付きの洋館があります。この建物は、左右対称ではなく、邸宅前にはシュロの木が植えられ、異国情緒たっぷり。
建物内部は、靴を持って入り、赤い絨毯の上を進むと、天井も高く、豪奢な造り。各部屋の壁紙は全部革製で、色や模様が違っていて、中には金色の唐革紙のまばゆい光沢を放っていました。
洋館の先は、和館となっていて、書院造りの広間を中心に、巧緻を極めた準和風建築の部屋があり。甘味とお茶を飲食できる、休み処もあります。
「三菱」の創始者・岩崎家本邸の豪華さに接して、成功者の偉大な歴史を垣間見ました。
その後、上野の不忍池の満開の桃色のハスを観て、上野公園から、それぞれ帰路につきました。
それにしても、神田先生の博学には驚きますが、タイム・スリップして江戸・東京の歴史散歩のウォークとなりました。晴れなかったので暑くも無く、雨にも見舞われずに、先月に続いてラッキーな一日でした。