立秋が過ぎ、やっと朝夕涼しくなって来た8月9日(木)、久しぶりに親友のY さん、I さんの3人で、上野の森に出かけました。13時にJR「上野駅」公園口で待ち合わせ。す ると、「ゆうほ21」ウォーキングサークルを指導・案内していただいている神田先生に偶然お会いしました。本日は、NHK通信講座の皆さんとのウォークとのことでした。
早速、一番の目玉である東京都美術館へ。その前に、同美術館に併設されているカフェで昼食を。時間帯もちょうどお昼時とあって、多数の人が。10分ほど待って、席に案内されカレーと飲物を注文。
お二人とは、約2年ぶりの再会(前回は、東京リサイクル運動市民の会主催の「フリーマーケット」)で、話も弾みました。
1時間ほどして、美術館 http://www.tobikan.jp/ へ。「マウリッツハイス美術館展」が開催されていて、平日だというのに長蛇の列。ハトちゃんが障害者手帳を持っていたので、整列せずに案内され、待たずに入館できました。Y さんに「VIP待遇?」と冷やかされる始末。
館内は混んでいましたが、マウリッツハイス美術館の歴史紹介に始まり、17世紀オランダ・フランドル絵画を特徴づける「歴史画」「肖像画・トロニー」「風景画」「静物画」「風俗画」の五つのジャンルでの構成。高い評価を受けている「黄金時代」絵画の魅力でいっぱい。巨匠たちの代表作が良くもこんなに揃ったものだと思えるほどの豪華な内容。
今春から休館し増改築のために日本でも展示できたそうです。
全作品とも「すごい」という印象。「歴史画」では、聖書や神話、古典文学、史実 を題材にした構図は作品に高い評価が与えられて、最初期のフェルメールも「ディアナとニンフたち」を描いています。
とくに、ルーベンスの「聖母被昇天」は大聖堂の祭壇画としても聖母と天使、そして人々の様子など、構図のすばらしさと色使いなどに、さすがと思わせて、引きつけるものがあります。「風景画」の作品を観終わると、エスカレーターで1Fへ。
「肖像画・トロニー」では、写実的で手首の血管が浮き出ていたり、生きていて今にも話しかけて来るような印象をもつほど、繊細で、色の濃淡を使って、立体感が生み出ています。
「トロニー(新しい人物画で、画家が人物の表情や性格を探るために自由に創作)」では、有名なフェルメールの「真珠の耳飾りの女」があります。作品のコーナーは、一点だけの展示で、順番に並んで観るようにはなっています。横からも観れたので並ばず鑑賞。絵自体の大きさは小さくて、ターバンの青が印象的。また、耳飾りの真珠は肌の上に見事な白いハイライトで、光っているように観えます。
また、少し半開きの唇が背後の暗色で一層、赤色を際立たせていて、横を向いた瞳に写る光は、「光の画家」といわれる所以です。ハトちゃんは、この作品だけでも、来た甲斐があったというもの。
M美術大卒のYさんは、次のコーナーにあったレンブラントの「自画像」に大感激。小生もためいきが出ました。
ハルスの「笑う少年」は表情が豊かで、髪が長く少女と思えるほど。人なつっこい表情が印象的。その後、さらにエスカレーターで2Fへ。
「静物画」と「風俗画」では、最初に目に入って来た ブリューゲル(父)の「万暦染付の過敏に生けた花」の花瓶の表面と、花の写実性が親しみやすいモチーフながら、色鮮やか。
また、クラースゾーンの「バニタスの静物」の人間の頭骸骨などを描いていて、謎めいたモチーフで虚栄やはかなさを表現している作品もありました。
ゆっくり時間をかけて鑑賞。それぞれに満足感に溢れる美術作品群でした。
次に向かったのが、旧東京音楽学校奏楽堂の先にある、「東京藝大アートプラザ」へ。同行のⅠさんは、ここを卒業されたとのこと。ちょうど、同校現職教員による油画展をやっていたので、館内を閲覧。外のテラスで休憩。
次に観る美術館を相談。上野の森美術館の「ツタンカーメン展」が候補でしたが、高料金と混雑中ということで、結局、国立博物館に決定。
戻って、広い敷地から常設展だけ鑑賞。時間の関係で、本館のみゆっくり回ることに。
東京国立博物館 http://www.tnm.jp/
まず入口正面の「中国山水画の20世紀 特別展」で山水画50点に魅了されてその後、彫刻、陶磁器、刀剣、甲冑、仏像、染織などのブースを回ります。2階には「日本美術の流れ」と題しての絵画など、縄文時代から江戸時代までの時代考証の生活品、資料などの展示が並びます。
国宝の作品もあって、写真撮影が禁止のものも。仏像を横の垂れ幕に写ったシル エットが幻想的。撮影できる作品もあり。
閉館の時間は17時。最後は、慌てて観覧し、「蛍の光♪」とともに名残り惜しくも外に出ました。
最後に、公園内の「スターパックス珈琲」テラスで、噴水広場を行き交う人たちを眺めながら、本日の成果と、次回の美術館・博物館めぐりを約束して帰路に着きました。
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