水と緑に囲まれた洋上ロマン(屋久島)[2]

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3日目は、九州最高峰の宮之浦岳(1935m)へいよいよ挑戦。最後の岩場を越えて頂上に立って観た眺望は、屋久島の山々、町並み、そして、遥か前方に種子島、太平洋、鹿児島まで、360度見渡せる大パノラマが展開された。北アと違い、山々の緑と海のコバルト色がとても印象的であった。

ハトちゃんは、永田岳への途中、不覚にもハチに刺され、頂上目前で休息(まったく「泣きっ面にハチ」です。グスン)。他の3人が代わりに、頂上で感激。喜びもつかの間、その後の鹿ノ沢小屋までの道が大変。登山道は荒れていて、藪は深いし、道は急峻な下りで、足場がなかなか確保しづらい。行けども行けども小屋は見えない。全員、不安になり、小屋に着いたときは、異口同音に「明日の登りがきつくて、覚悟を決めて行かなければ」ということであった。

裏の沢で、誰かさんが行水? ヌード姿を見たかったなぁ?なんて、妄想をめぐらしながらも、汗と疲れでグッタリ。夕食はそうめんで、もうそのうまさといったら。沢でそうめんを落としたら、サワガニが見つけてぺロリ。

これで、サル、カニ、ハチが登場の「屋久島さるかに合戦」とあいなった。

結局、鹿ノ沢では沢登りをして来た若者2人とわれわれ4人だけの宿泊となった。その後、激しい夕立があり、明日の天候と行程の心配で、不安な夜を過ごした。

4日目、午前5時起床。食後6時30分に出発。天気は晴れで、荷物は軽いが、険しい登りに、何度も足をとられる。迷い道があり、単独行動は危険である。

足下を確認しながら、4人協力して登る。

やっと、宮之浦岳頂上にたどり着く。早朝なので、頂上に人は少ない。絶好の眺望日和で、一同、感激。ここから安房林道までの下りは、道が整備されていて歩きやすい。

花の江河(湿原)で昼食をとり、最後の淀川小屋、そして安房林道に着いたのが15時30分と、頑張り以外の何物でもない一日であった。そこから、タクシーに乗り、尾の間温泉の一角、「旅荘屋久島」で温泉(硫黄泉)に浸かって、山旅の疲れを癒した。屋久島に来て、自炊以外の、始めて作ってもらった料理を食べて、眠りについた。

最終日は、レンタカーを借りて、井ノ口、松島氏の運転で、島の名所である千尋の滝、平内海中温泉、フルーツガーデン、海中展望船など、南国の夏を満喫したのであった。

今回の屋久島での宮之浦岳・永田岳縦走は、歩行中は、晴天に恵まれた方で、雨合羽の使用が無く、珍体験(さるかに合戦?)はあったものの、無事に旅行を終えたのは幸いだった。

帰宅後、25日にテレビ放映で、「屋久島の特集」を見たとき、我ながら遠くまで良く行って、今回の貴重な体験を改めて思い出した。

実際に、屋久島の自然と歴史に触れられ、また山の仲間との寝食を共にした、心に残った旅ができたことに感謝したい。

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