OさんとSさんの女性ニ人は、昨年7月下旬に北岳に挑戦し、台風の影響による大雨のため、惜しくも山頂直下でトラバースすることになったので、今回は意欲満々。大樺沢コースは前後の登山者が一望に見える。重い荷を背負っている人には悪いが、我々は宿舎に荷を置いて身軽で登山。おかげで負担がだいぶ軽減。しばらく行くと雪渓にかかったが、今夏は暑さのせいで非常に少ない。雪渓を登る人はいない。途中、沢が何ヵ所かあり、清流が流れていて休息するのにピッタリ。
前方に荒々しいバットレスの岩壁が晴れ間に望めて、草地には高山植物が咲き誇っていた。30分 登って、5分の休憩ペースで、雪渓を越えて梯子が連なる道をひたすら登り続け、八本歯のコルへ。途中、昨年女性2人がトラバースした北岳山荘への標識を後にして、念願の北岳登頂。ここより高いのは、富士山だけ。
頂上は意外と広く、太ったイワヒバリと、3,000m超の爽快な涼風が吹いていた。頂上からの眺望はガスっていて見えなかったが、ときおりガスが切れて、仙丈岳や大樺沢、広河原が見えた。そのうち、また雨が降ってきたので肩の小屋へと向かった。小屋の主人は話が好きで、人柄がよく、夕方見えたブロッケン現象や彩雲など、登山客を案内して親切に説明してくれた。また、珍しいダルマストーブのまわりで、中年のおばさん4人組の滑稽な話に、しばし時を忘れて聞き入っていました。他にも親子4人連れとも仲良くなり、一緒に談笑。相手は、2組の夫婦同士見ていたので、さらに爆笑。
肩の小屋では早朝7℃の中、ご来光を見る。そして正面に甲斐駒、仙丈岳、鳳凰三山、富士山、八ヶ岳や南アルプスの山々が眺められ、十分に景観を楽しむことができた。
下りは、ジグザグ道で結構きつい。白根御池小屋周辺の斜面で高山植物を観察して御池小屋で小休止。前夜の家族も送れて到着。ピラミダルな北岳を下から見上げて感激。下りに弱いハトちゃんを先頭に、登り口の広河原山荘に予定どおり到着。
最後に、荷物を預けた広河原ロッジで風呂に入って3日間の疲れを癒した。
ここで、Tシャツ事件が発生。間違って、入浴後、小生が他人のTシャツを着ていたとか? 真相はいまだに分からない。
今回の山行は、アップダウンが思って以上に無く、同行のみんなに病気やケガが無く、無事に当初の目標をクリアーできた。みんな頑張って、コースタイムを上回る健脚を見せてくれた。天候は、雨男二人のせいで、最終日を除き雨にたたられたが、知恵を出し合い、念願の北岳登頂を果たした。
雷鳥も顔を見せ、豊富な高山植物群。北岳をはじめ南アルプスの山旅を満喫できた。今後も 『こんにちは』と声をかけ合える、ふれあいの山登りを続けていきたい。
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