久しぶりの美術館めぐり(パート11)

| コメント(0) | トラックバック(0)
3/28(土)、大学の事務職員としての仕事の最終日。実は来週の30、31日は、最後の
有給休暇をもらい、今日が出勤最終日でした。年度末ということもあり、退職者からの書類
の電話での問い合わせもありましたが、私以外は、皆さん、お休みになっていて、最終日は
一人だけの出勤になりました。ちょっと、寂しい気持ちにはなりましたが...。
 
前日までに、引継ぎ業務も済んでいましたので、自分の机やパソコンの周りを清掃して、
長年、お世話になった事務所に一礼をして、事務所をあとにしました。
 
H大学図書館からいただいた招待券で、事務所から徒歩10分ぐらいの「山種美術館」の
「桜さくらサクラ・2009」展に、まず足をはこびました。
 
今年10月に広尾に移転するということで、今回の「桜さくらサクラ展」が最後になると聞いていたので、
何でもこれまでにリクエストの多かった作品を約50点展示したそうです。
とくに、渡辺省亭「桜に雀」と加山又造「夜桜」という作品は、桜の華麗さと、はかなさを感じさせる
すばらしい絵画でした。他にも川合玉堂や横山大観、そして奥村土牛の作品もそれぞれに
味わいがありました。
 
やはり、日本人には、"桜"が魅了してやまない花木で、これからも愛されると思います。
本物のさくらも咲くと見事ですが、絵画で多彩に描いた"桜"も咲き競っていて、満喫できました。
 
九段下の「山種美術館」をあとにして、次に東京メトロと東急線に乗って、世田谷・上野毛にある
五島美術館」に行きました。新聞にも記事が掲載され、
3月29日が展示の最終日になっている「筆の美」展覧会を観ました。
 
広島県熊野町の「筆の里工房」が所蔵する、明治生まれの書家・木村陽山のコレクションを中心に、
文字、絵画、化粧など用途が異なる筆と関連品363点が展示されていました。
 
持ち手の筆管が象牙や漆で、彫刻や螺鈿細工など贅を尽くした品や、草を筆にした「筆草」、
また、入口近くには、1メートルもある「大筆」もありました。
 
しかし、何といっても私が気に入ったのは、「唐物象牙彫宝塔形筆」の細かい彫刻の見事さと、
「平戸七宝花唐草文筆」のカラフルな筆の美でした。
 
これまで、書道は好きでしたが、こんなに筆の種類があることは、知りませんでした。
ここにある筆で書いた文字は、どんな感じになるのか、興味津々でした。
 
「書道の道具だ」とばかり思っていた"筆"を、こんなに貴重な品でよくも集めたものだと、
あらためて感心しました。
 
美術館の中には、広い庭園もあります。都会の喧騒から逃れて、世田谷の閑静な住宅街に、
広い敷地の、この美術館は、現役最後の勤務のあとの"美術館めぐり"にふさわしいものとなりました。
 
退職後は、また、のんびりと"美術館めぐりしてぶらぶら歩き続けたい"、
そんな気持ちで一区切りをつけました。 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://uboatdata.sakura.ne.jp/movable_type/mt-tb.cgi/206

コメントする

このブログ記事について

このページは、hatochanが2009年8月22日 11:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「久しぶりの美術館めぐり(パート10)」です。

次のブログ記事は「久しぶりの美術館・庭園散策(パート12)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.25